鬱、無職、窓辺にて。

現在はただの窓辺です

DAU.ナターシャ見た

既に「毎日投稿ボタンを押す」といういつかの決意が彼方へと飛んで行ってしまったわけだが気にしないでおこう。私はそういう人間なのだ。全てを中途半端にこなしていく。

1950年代のソ連を舞台とした映画「DAU.ナターシャ」を見てきた。映画についての詳細をあまり確認せずに行ったのだが、鑑賞後色々調べていたら撮影の規模がとんでもなかった。

オーディション人数39万人以上、衣装4万着、欧州最大1万2000平米のセット、主要キャスト400人、エキストラ1万人、そして莫大な費用と15年の歳月をかけ、美しくも猥雑なソ連の秘密研究都市を徹底的に再現。

「ソ連全体主義」の社会を完全再現した「DAU. ナターシャ」監督が語る狂気のプロジェクトの狙い : 映画ニュース - 映画.com

音楽はなく長回し(言い方が合ってるのか分からない)が多用されていて、性交もそのまま映される。尋問のシーンは、人間の心の壊し方を見せられているようで苦しかった。捜査官役は実際のKGB(ソ連国家保安委員会)元職員で、しかもあれが台本ではないというのだから驚愕した。映画というより演劇を見ているような感覚、その場に居合わせ目撃しているかのような辛い没入感があった。ただ鑑賞するだけで終わらせず、負と悪の記憶を追体験させることが監督の目的なのだと思うが、パリでは撮影倫理をめぐる議論が起こったり批判記事が出てきたりもしたという。


ロシア語で旅する世界(10) 循環する記憶──イリヤ・フルジャノフスキー監督『DAU』とバービン・ヤル博物館|上田洋子 | ゲンロンα

バービン・ヤルに設立予定の博物館の話、イリヤ・フルジャノフスキーの父の話などされていてとても良い補助線となった。ナターシャ以外のDAU作品も日本で放映されるといいな。


予告見た。「狂った」とか「何かがおかしい」みたいなコピーを予告に入れるの本当に好きですよね。私は映画あんまり分からない人間だけど、日本の映画広告のダサさだけは分かる。特に恋愛ジャンルで発揮されている気がする。邦題もだけどポスターなんかもう最悪で絶対皆だっせー!って思ってるのになぜか変わらない不思議、、、なぜなのか、、、